薬膳で笑顔咲く

自然界の食材の恵みで人の健康を紡ぐ薬膳

小さい咳が続くときの薬膳茶

こんにちは。国際薬膳師 提中 知子です。

 

お腹が冷えているとき、案外、咳が出ることが多いんですよ。

コンコン。水とか水分を飲んでも治らないことありませんか?

もちろん、下痢になったり、むくんだり、やる気が起きないとか、

そういう症状も同時に出やすいですよ。

 

お腹が冷えていると、なぜ咳が出やすいのでしょう?

病気を診ずに、体全体、体質を診る中医学でお話しします。

 

胃腸と肺は、身体の中で密接につながっているんです。

中医学では、食べたものが消化されないと、気や血が生まれずに、

その代わりに、痰が出来てしまうといわれています。

 

この痰は、脾から肺に入り、どんどん溜まっていくんです。

イメージは、最初は小さな水のしずくであっても、徐々に水たまりのように量が増えていきます。

それで、肺は、気や血をシャワーのように頭、顔の上半身に吹き上げているはたらき。

これが、痰が溜まるとできなくなって、それで、サインを出します。

咳のコンコンです。

 

以前サロンにこられた30代の女性が、小さな咳をコンコンとされてました。

ちょうど、そのときお出しした薬膳茶が、その方の体調にぴったり?

だったのか、咳が飲んでから間もなく、沈んでいきました。

 

その方がこうおっしゃいました。

すごいですね。びっくりです。

飲んだら、咳が引きました。

 

これは、痰があったことで、冷えていた肺が、クローブ、シナモンの温める効果で、

一気に水分代謝が改善されたんでしょう。

肺はラクに気や血を吹き上げる正常な働きが回復したので、咳が引いたと考えてもいいと思います。

同時に、この方は、あまり痰が溜まっていなかったので、これくらいで済んだのではと思います。

からだが冷えているのは、胃腸だけではなくて、

肺も冷えることがあるんですね。

 

 

中医学を知る前は、ほぼ肺のことなど無関心でした。

胃腸はもちろん健康の要ですが、肺も大事にしていくと、

冷え、更年期に出やすい体の変調も不妊のお悩みにも

良いようです。

 

こちらの飲み物が、その30代の女性が飲まれたチャイ風の飲み物をご紹介します。

材料は、黒米と、豆乳、クローブ(スパイス)、シナモン(スパイス)です。

黒米って、紫色できれいですよね。

 

 

作り方:✿

黒米はさっと焙じます。フライパンで十分です。

パチパチと音がなって、甘いお米の香りが出ます。(約5分)

鍋に豆乳(牛乳)、黒米(大さじ1程度)、シナモン(お好みで)クローブ(5、6粒)を入れます。

煮立ってきたら、弱火で、2、3分煎じます。

濾して、カップに注ぐ。

 

ほんのりとした甘い香り。

黒米とシナモンが組み合わさると神秘的な香りもちょっとします。

 

 

人の体質によって、この飲み物が合う場合と合わない場合があります。

同じ人でも毎日体調は変化していきます。

身体の陰と陽のバランスが変化し続けているので、この点にご留意くださいね。

 

今日も温かい食べ物でご自身のたいせつな体をいたわっていきましょう。

 

お読みいただき、ありがとうございました。