薬膳で笑顔咲く

自然界の食材の恵みで人の健康を紡ぐ薬膳

春を思いのままゆったり過ごせる、中医学の養生法

2月4日は、立春で、冬との別れの日。

朝、散歩に出ると、自然界の陽気が上昇しているのを、感じました。

 

 

春の養生を知っていますか?

養生は、命を養うために季節に沿った大事な過ごし方です。

 

薬膳では、春には春の、夏には夏の、梅雨には梅雨の季節に沿った養生法があります。

春は、もうすぐそこなので、今の内から養生を知っていると、突然の病や不調で困ってしまうことも避けることができます。

 

自然界の陽の気を春は、からだいっぱいに取り込みます。

陽は明るい、動く、上がるなどの性質を持っています。

 

 

植物が芽吹き、動物も活発に動き出します。

日はどんどん長くなります。

 

この自然界の陽の気を、取り入れることが春の養生の方法です。

だから春は、朝、できるだけ早起きして、景色の良い場所へ出かけてみるといいですね。

 

また、春は風がよく吹きますが、この風にあたると体の上半身に病が出やすくなります。

顔に赤い湿疹が出たり、目が充血したり、肌の潤いがなくなり乾燥したり、さまざま起こりやすくなります。

 

20年前、顔面神経麻痺に突然発症したのも、3月の春でした。

風にあたらなくても女性は貧血症状がある場合、不調が出やすくなりますので気をつけていきます。

 

血が豊富にあること、めぐっていることは、春先の病をぐんと減らしていくことができます。

春は女性の身体にとっては、気持ちが晴れる思いとは逆で、調節しにくい面も多くなります。

 

免疫力、自然治癒力を指している、中医学の「気」をたくさんためておくといいですね。

気の一つに、からだの腰にある「腎」から出ている大本の気、原気(元気)があります。

 

この気は、毎日の食事で補えたり、逆に減ったりしながら、いつも流動的です。

食事で気をしっかり補えると、貧血症状も出にくくなり、春を快適に過ごせます。

 

気も食事から補います。

好きなものばかり食べる偏食や、生ものが多い食事、冷たいもの、高脂肪の食材などは少し避けましょう。

 

こころが浮き立つような美しい4色のにんじんを見つけました。

消化吸収を高める甘味のにんじんを、蒸してスープにしました。

 

 

にんじんのきれいな紫の色素は、スープに移りました。

ただ蒸しただけの、塩もいれずに、にんじんのみのスープです。

とろりとした食感と映えるきれいな色に、美味しさが倍増しました。

 

 

にんじんは、薬膳で、血を補う食材です。

農家さんの丹精こめられたにんじんの効能を借りて、たくさん血を補いましょう。

 

こんなにゆっくりにんじんの香りや味を堪能しながら味わえたのは、久しぶりでした。

冷暖房完備でいると、つい外の景色を忘れてしまいがちですが、人は自然界の中で生かされています。

 

身近な自然界の運行と人の体は密接です。

自然界の春の気をうまく健康に生かして、突然病にならないように、できるだけ気を付けていきたいものですね。

 

お読みいただき、ありがとうございました。