薬膳で笑顔咲く

自然界の食材の恵みで人の健康を紡ぐ薬膳

つらい頻尿や失禁を和らげる、薬の前に出来ること

こんにちは。

国際薬膳師 提中 知子です。

 

寒い季節、雨がふると余計に寒く感じますね。

今回は、こんな寒い冬の季節に出やすくなる、頻尿、尿失禁のお話しです。

 

頻尿、尿失禁は、女性に多いつらいお悩みの一つです。

中学生でも、高校生でも、子育て真っ最中の方や閉経前、閉経後の方など、年齢は関係ありません。

中医学で診れば、原因として、腰にある腎の不調のサインが頻尿、尿失禁という形で現れています。

 

頻尿、尿失禁は、腎の「腎気不固(じんきふこ)」という病症が原因の一つで、排尿のタイミングがうまくとれなくなることです。

また、膀胱は、尿を貯めたり、排尿を調節していますが、その指示は腎から伝えられています。

 

このように頻尿、失禁は、膀胱だけでなく、腎と膀胱の共同作業で正常な排尿になり、頻尿、失禁は大きく腎の不調が原因しています。

今回は、腎気不固証からくる頻尿、尿失禁に良い食材をおすすめします。

ふだんの食材に加えて、バランスよくおとり下さい。

おすすめ食材:もち米、山芋、栗、鶏肉、牛肉、キャベツ、カリフラワー、ぎんなん

 

「ぎんなんとよもぎのごはん」

 

もち米はお米と異なり、温める性質を持っています。

それに、肺の気を増やすので、水分代謝のはたらきも増やしむくみをとったり、心の血液循環のはたらきをよくしたりするはたらきもあります。

 

【食材】2人分

お米  1合

もち米  0.5合

ぎんなん  8個程度

よもぎ粉  大1程度

 

【作り方】:

・お米ともち米をとぎ、30分置く。

・ぎんなんとよもぎ粉を入れ、塩少々を入れ普通に炊く。

こちらの献立は、一時的に症状を緩和させ、生活の質を落とさないようにするための献立になります。

 

ただ、根本的に改善していくためには、腎の気や腎の血、津液を高めていくことが大切です。

腎は、他の臓腑の気や血、津液の、陰陽の根本と考えられているため、大事な臓腑です。

 

そのためにも、胃腸の消化吸収を高める献立をたてることも大切になります。

その他には、日々の中で、からだを酷使しすぎたり、寝不足、スマホの使いすぎなども原因になりますので気をつけることが大切です。

 

中医学は、からだの五臓全体を整えてバランスを回復させていく中で、頻尿、尿失禁のお悩みを改善していく点で役立つと思います。

 

お読みいただき、ありがとうございました。