こんにちは。国際薬膳師 体質改善コンサルタント 提中 知子です。
1年で一番寒い大寒の季節です。
からだを温めようとしても、手足が冷たくて仕方がない方、おられますか?
今回は、冷えている方に多い便秘の原因とタイプ、おすすめの献立をお話しします。
便秘の方でも、便の状態は10人10色でひとそれぞれです。
毎日でるけれど便が少し硬い方。
毎日でなくて2日に1回、便が少し硬い方。
3日~4日に1回程度で、便が硬すぎて出づらい方。
毎日快便の方と比べてみると、便の色も硬さも特徴があります。
それが、硬いことと、色が黒っぽいことです。
毎日快便ですーっと座ったらすぐにお通じがある方は、色は茶色で、ほど良い硬さが一般的です。
それに比べて、便通が良くない方は、色はちょっと黒っぽく、かたさはどちらかというと硬めです。
では便通がなぜ悪くなってしまうのかというと、体質によっていろいろです。
気や血が不足気味の方:毎日お通じがなく、硬めでコロコロしていることが多いです。
こういう体質の方は、からだが冷えてしまっていることが根本的にみられます。
便が作られる方法(中医学、薬膳)
食べたものから、きれいな栄養(水穀精微 すいこくせいびといいます)を作ることが出来ず、一方でからだには要らない気、血、津液(水分)が停滞して、ふさがってしまい通じていないことが原因しています。
便通が悪いと、ついお薬や漢方薬に頼ってしまいがちですが、これまで多くの方が食べ物で改善していかれています。
詳しい改善の方法は「薬膳献立サポートコース」で、1年かけて食材をお伝えしながら、献立方法を座学で学んでいただいています。
同じ便秘の方でも、一人ひとり体質や食習慣が違うため、同じ食材や料理を安易におすすめすることは避けています。
このコースに入っておられる方の便がどのように変化していくか、ある特徴が見られます。
コロコロ便が、硬いけど途中で切れずに、すーっと出るようになった
コロコロ便の大きさが、ちょっと大きくなってきた
コロコロ便の硬さが、ちょっと柔らかくなってきた
2日に1回の便通が、時々毎日出るようになった
いきなりテレビのように、ドカンと出てスッキリ改善される方はほとんどおられませんでした。
代わりに、体質の土台が変わっていくにつれて、少しづつ便の様子も同じように良くなっていく体験をされる方が多いです。
冷えているならからだを温めれば、便通は良くなります。
からだに余計な熱があれば、冷やしてあげれば、便通は良くなります。
同じ便秘の悩みでも、ひとりひとりの体質に合わせた食材の用い方が大切と思います。
体質は一人が2つ3つなど重なっていて、境界線で分かれているような方はほぼおられないです。
薬に頼るとすぐに出ますが、それではいつまでも食より薬に傾き体調がどうなるのかもわかりません。
薬に頼らない体質改善は、すぐにはずべて良くなりませんが、食べたもので便が分かっていく体験を積んでいくことが出来ます。
どこに目標を設定していくかで、薬か食事か選択も変わりますが、食で便秘を良くできた体験をされている方も多くおられます。
食事を少し変えていく面倒くささもあるのですが、1年あきらめずに体質改善に取り組むと、自然と良い結果につながっていく方が多いです。
気や血の少ない体質の方(冷えている方)の便通を良くする薬膳献立
【食材】
焼き餅 1/2合分
豚(角煮用) 100g
八角(スパイス) 2つ
しょうゆ 大2
ニラ 2本
カルダモン(粉末) 小1
香菜(シャンツアイ)
分量は、お好きに調節してください。
胃腸が弱い方は、豚肉は少量がおすすめですよ。
消化吸収が出来づらいときに 「カルダモン」
ちょっと神秘的な香りが特徴です
【作り方】
➀餅は焼く 市販の丸餅を切って利用しても可
②豚肉はさっとお湯で油をとり、食べやすく切る。
③鍋に水と八角、豚肉を入れ、10分~15分程度中火で煮込む。
④おしょうゆとカルダモンを入れ、ニラも加える。
⑤香菜をトッピングに飾る。
~献立のはたらき~
今回は、もち米と松の実で松の実入りのお餅を作りました。
気や血が少ない体質の方は、胃腸で食べ物を消化しにくい傾向にあり、お肉なども食べたくない方が多いです。
豚肉に八角やカルダモンを入れ、胃腸の消化吸収を助けてお腹が停滞しないようにしています。
同時に、お餅の作用で胃腸や肺を温め、便通に関係する肺のはたらきを高めています。
ニラと松の実、豚肉で冬に冷えがちな腎に気や血、津液(水分)を補って陰と陽のバランスを回復させ、
温めながら巡りを良くしています。
こちらの献立も、便通の回復に助けになる薬膳献立です。
胃腸の弱い方は、少量からお試しください。
便秘ぎみでお困りの方は、一度、かりんるーむでご相談下さい。
体調をお聞かせいただき、どういう対策をとればよいか対処方法もご案内できます。
お読みいただき、ありがとうございました。