こんにちは。国際薬膳師 提中 知子です。
妊活中の方も、更年期世代の方も、温活が大事。
これは、もう誰でも理解されていると思います。
それで、たとえば、冷房をかけているとお腹が冷えるからっと、
冷えないようにぬくぬくの腹巻きなどで外からの温めを意識されている方。
きっと多いかもしれませんね。
実は、中医学では、体を温めるのは体の中、つまり、
内側から温めることが大切と言われています。
例えば、やかんに水をいっぱい溜めます。
いくらやかんに布を巻いても、やかんの水は全然温まりません。
そのやかんの水の量を変えずに、徐々に温度を上げるには、どうしたらいいですか?
それは、ガスをひねり、やかんを弱火、中火にかけることです。
すると、中の水がじわじわ温まり、やがて沸騰してきます。
やかんの水の温度と、体の中は同じイメージです。
いくら布を巻いても、やかんの水は温まらないのと同じです。
ですので、温活は、腹巻だけで外側からいくら温めても、
体の中自体はなかなか温まらないので、
即!温活に結び付くというのは難しいかもしれません。
では、どうすれば、体の中、内側から温めることができるのでしょう?
それは、最初に、体質を知ることです。
体の中にたくさん水、要らない水が溜まっている体質の人。
体の中に、要らない熱がこもっている体質の人。
体の中に、栄養の素の気や血が不足している体質の人。
体が冷えている人でも、いろいろこのように、体質の違いがあります。
☑ 体の中にたくさん要らない水が溜まっている体質の人は、
溜まらない体質に改善すれば、自然と温活できます。
☑ 体の中に、要らない熱がこもっている体質の人は、
熱を降ろしたり排出すれば、自然と温活できます。
☑ 体の中に営養の素の、気や血が不足している体質の人は、
気や血を補っていけば、自然と温活できます。
このように体質の違いが人にはあって、体質が違えば、
からだの内側から温める方法、温活のやり方は、違ってきて当然なのです。
中医学の場合はお一人お一人の体質を体質診断で分析して
その方に合った食事のとり方で、自然と体の中から温まってくる
温活法が一番だと考えます。
これが、薬膳、体質改善の薬膳料理です。
温めすぎる温活の注意点として、
からだの血や水分をなくし、体の陰陽のバランスを崩し、
結果的に温めすぎて冷えが助長されてしまうという
残念な結果になることもあります。
特に、温めすぎる温活は、妊活中の方は子宮にも血が少なくなってしまいます。
授かりやすい子宮にするには、血が豊富であることが条件と言われています。
気をつけたいところです。
また、更年期世代の方は、咳が出たり、お肌ががさがさ荒れたり、
赤い湿疹がお顔に出たり、あるいは、便秘や尿の色が赤くなるなど
といったお悩みが増えてしまう結果にもなります。
妊活中も更年期世代の方も、持続する温活が
一番体に優しく体調もどんどん良くなり冷えは自分の方から退散してくれます。
外から温める温活から、〇〇を整える…。
薬膳の食事で、体質を根本的に整える ことが、早道の温活かもしれません。
お読みいただき、ありがとうございました。