こんにちは。国際薬膳師 提中 知子です。
今回は、赤ちゃんが出来づらいな…と思われた方へ、妊娠には腎のはたらきこそ要になるというお話しです。
妊娠するには、お身体の体質、つまり赤ちゃんが授かりやすい体質づくりが肝心です。
どんなことが大切な体質づくりなのか、中医学の見方からご案内していきます。
中医学ってはじめて聞かれますか?
漢方とか漢方薬って聞かれたことあると思います。
からだの体質を整えることで、そもそも病気になりにくい体質へ改善していきます。
中医学は、漢方薬と同じく、東洋医学です。
病気や身体の不調があるとき、その病気や不調を手術で取り除いたりする前に。
その病気や不調を作ってしまう体質自体を見直して、その原因を根本的に治していく見方をしていきます。
治病求本(ちびょうきゅうほん)という中医学の言葉もあります。
なぜ、その病気や不調が起きてしまったのか、からだの内側にある根本的な原因に目を向け治療するという原則のことです。
赤ちゃんがなかなか授かれない場合も、治病求本と同じように考えていきます。
からだの内側に何かしら原因が隠されていることで、なかなか妊娠しづらい体質になってしまう場合があります。
その体質、つまりからだの臓器そのもののはたらきに、目を向けていきます。
特に、中医学では、体の中の腎のはたらきは、妊娠に深いつながりがあると言われているのです。
特に、腎は、先天の本(せんてんのもと)と言われ、生命の根本ととらえられています。
五臓六腑(肝臓、心臓など)が元気に動くための原動力で、生長や、発育、生殖をコントロ-ルしています。
腎の中には、腎陰(じんいん)と、腎陽(じんよう)の2種類があります。
腎陰は、からだを潤す作用があり、全身の陰の源です。
特に、腎の陰は、からだの成長、性機能の発達にかかわっています。
腎陽は、からだを温める作用があり、全身の陽の源です。
腎の陽は、水分代謝、尿と便の排泄にかかわっています。
この腎陰と腎陽の2つがからだに満たされていると、より妊娠しやすいお体と言えます。
腎陰と腎陽がからだに満たされていないと、からだは、冷えやほてりの傾向に傾いてきます。
そして、さまざまな未病(みびょう)が、からだに現れてきます。
たとえば、生理痛がひどい、生理の量が少ない、生理の色が黒っぽい、経血に小豆状の塊がある、生理不順など。
これらの未病(みびょう)は、不妊につながる原因にもなっています。
腎陰と腎陽は何から作られるかお話しします。
それは、普通の食べ物から、作られます。
スーパーに売っている食材がほとんどで高価な特別な食材はいりません。
赤ちゃんが授かれないな~っと思われたら、不妊治療に頼る前に、食生活を見直してみましょう。
そして、腎陰と腎陽を増やして、腎を強くしていきましょう。
そうすれば、きっと体は徐々に妊娠しやすい体質へと変わっていくでしょう。
【腎陰と腎陽のはたらきを良くする食材】
腎のはたらきを強めて、妊娠により近づける体質づくりをさっそくはじめましょう。
ここでは、腎陰、腎陽のはたらきを良くする食材をおすすめします。
腎陽 あたためる作用のある食材 | 栗、くるみ、シナモン、にら、山椒、フェンネル、クローブ、キャベツ、白豆、うなぎ、カツオ、豚まめ、羊肉、鹿肉、エビ、ナマコ | 腎陰 潤す作用のある食材 | 黒ゴマ、ほたて、卵、牛乳、豚肉、ブドウ、いか、赤貝、あわび、カキ、マテ貝、ムール貝、かも肉 |
毎日の献立に少しづつ加えてみられることをおすすめします。
きっと腎が強くなって、妊娠しやすい体質に変わっていくことでしょう。
もしかして、子供ができづらい体質かも…と不安な方は、一度国際薬膳師へご相談されてみませんか?
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