こんにちは。
国際薬膳師 提中 知子です。
秋の七草のひとつ。
葛の花、ご存じですか?
くず粉は、このくずの根っこのでんぷん。
そして、花は、生薬名を葛花、かっかと呼ばれています。
この葛の花の特徴は、何といってもその色と香り、そして形です。
毎年、秋9月ごろに、真みどりのくずの葉っぱの間に花をつけます。
色は赤味を帯びた紫色。いいですね。
そして、香りは、鼻を近づけると、ほのかに甘ずっぱいかぐわしい香り。
形は、穂状(すいじょう)、植物の穂のような形をしていますよ。
調べたら、そう書いてました。
小さな花弁がいくつも連なっているんですよ。
なんで、真みどりの葛に、こんなにも見ているだけで、酔いしれそうなほどの花がつくんでしょうね?
これも、きっと理由があるんでしょうね。
自然界の恵みとしか表現できませんね。
今年は、くずの花が咲く頃をコロリと忘れてました。
毎年、散歩途中に目にしていてそっと摘んでいたんですが、残念です。
それで、せめて、市販の葛の花のお茶を入れてみました。
正直な話ですが、この商品、2年前くらいに購入したものなんです。
そのときの感想は、「あまり美味しくないな~っ」て。
そう思っていて、それで、いつまでも棚に余っていました。
ところが、確かある効能を思い出したんです。
葛の花、かっかは、二日酔いにいいって聞いたことがあったんです。
いつまでも棚にいれっぱなしにしてはもったいないと。
お酒を飲んだわけではないのですが、コロナワクチン2回目の接種後。
少し、倦怠感と頭もぼんやりぎみでしたから、試してみようと思いつきました。
この葛の花は、効能効果を標ぼうしない限り、医薬品と判断しない成分リストに含まれているようです。
厚生労働省が定めた「医薬品の範囲に関する基準」
ですから、二日酔いの方におすすめです、というくらいの表現であれば、ご紹介が出来ます。
味は、もちろん乾燥したものですから、そんなに甘いとは言えませんでした。
が、お砂糖を入れなくてもまあまあ美味しくいただけました。
というより、以前より美味しく感じられました。
身体が変わってきたんでしょうか?
そのあと、ある作用に驚きました。
飲んでしばらくすると、顔に汗がじわっと出てきました。
これは、分かりましたよ。
花など水に浮く軽いものは、からだの上の方に作用するということを思い出しました。
きっと、葛の花の作用~って、一人味を楽しみつつ、からだへの作用も感じました。
なかなか一人でも楽しめたテイータイムでした。
天然由来の成分、葛の花、かっかを来年はぜひ手摘みして利用したいと思います。
砂糖漬けもいいですね。
紅茶に入れたり、ケーキにも。
来年への手摘みの楽しみごとが出来ました。
私はのどかな田舎育ち。
それでなのか、派手な色の花よりも、雑草の中に広がる、葛の素朴さと控えめな力強さ。
そして、奥深くて魅力的な赤紫色の葛の花に惹かれます。
葛の花、想像していた通り、「くず」ではなかったです、全然。
ミラクルな花でした。
お読みいただき、ありがとうございました。