こんにちは。
国際薬膳師 提中 知子です。
熱はないのに、咳がコンコンと続いているなら、まずは食べ物で養生しましょう。
この秋から冬に出る咳は、肺が暖房による影響を受けているかもしれません。
中医学では、肺のはたらきには、どんなものがあるのか、ご紹介します。
肺は、呼吸のはたらき以外に、大事なはたらきをしています。
食べ物から出来た気、血、津液(水分)を溜めておく役割をしているんです。
また、心の血を巡らす動力の宗気という大事な気も作っています。
その大事な肺にとって、暖房の温かい空気は邪気、ニガテなものです。
なぜなら、肺は血や津液で常に潤っている状態を好みます。
でも、乾燥した暖房の邪気が入ると、肺は乾燥ぎみになってしまいます。
これが、咳が続く原因にもなっています。
特に、日ごろから食事の嗜好が偏りがちな方、パソコンで目や脳を使いすぎる方は症状が出やすくなります。
おうちにいながら、肺を潤すことで肺を養生してあげましょう。
身近な食材には、肺を潤して咳を和らげるものがあります。
その食材は、柿と梨です。
どちらも秋に収穫される美味しい季節のくだものです。
医食同源の薬膳の効能では、柿も梨も、
どちらも肺を養う食材で、肺を潤すはたらきに優れています。
咳が続く症状以外にも、便秘ぎみ、口が渇くなどの症状にはおすすめです。
【柿ジャム】
【梨ジャム】
身近な食材に秘められた効能を知ると、お薬並みのものもあるので、驚くことがあります。
果物と言っても、体調に合うものを選べば、それは体を癒すお薬と同じです。
お薬、病院に頼る前に、一度柿や梨を摂り入れてみましょう。
受診して特に異常がないなら、また、お薬を飲まれていても、柿も梨も食材なのでお薬と併用も出来ます。
肺をしっかり潤して、食事もいろいろな食材を多く取り入れる献立にしましょう。
そして冷たい飲みものは控え、脂っこい食事、味の濃い食事も控えましょう。
咳は、からだからの、何とかして~という悲鳴にも似たサインですから。
しっかり食べモノでも、出来る対策をしてみましょう。
お読みいただきありがとうございました。