薬膳で笑顔咲く

自然界の食材の恵みで人の健康を紡ぐ薬膳

春になって冬と同じ献立がもしも並んでいるなら…

こんにちは。国際薬膳師 体質改善コンサルタント 提中 知子です。

 

春野菜が、いろいろ出回ってきていました。

新鮮な地元の野菜が並んでいるのをみると、どんな献立をたてようかなっとワクワクします。

 

みなさんは、スーパーに行くと、どんな野菜をどんな理由で選んでいますか?

お値段も大事ですよね。

 

安さは一番の魅力ですが、もっと他に選んでいる理由はないですか?

いつも買っているから、習慣になっているので同じ野菜を買う方も多いのではと思います。

 

春は、いろいろ買ったことのない野菜も、手に取って献立を考えるのもいいですよ。

それは、いつも同じ野菜だと、からだへの効能ももちろん偏ってしまうからです。

 

からだは、五臓あります。

肝、心、脾(胃腸)、肺、腎の5つです。

 

それに加えて、六腑もあります。

胆・小腸・胃・大腸・膀胱の六つです。

 

食材には、肝を養うものもあれば、心を養うものもあります。

また、胆を養うものもあれば、大腸を養うものもあります。

 

いつもスーパーで同じ野菜を買ってしまうなら、どんな傾向がありますか?

それは、からだの一部の臓器しか養っていないことにもなりかねません。

 

からだは、肝や心だけではなく、脾、肺、腎、胆、小腸、胃、大腸、膀胱もあります。

いつも同じ献立が多い、レパートリーが少ない、使う食材がいつも同じになってしまう。

 

こういう食習慣だと、どんなことにつながっていくでしょう?

慢性の冷え、尿、食欲、頭痛、肩こり、便通のお悩みなど、一般的な体調不良につながっていくことが多いです。

 

これまで、多くの方の献立を拝見しサポートしてきましたが、たいていの方は献立や調理法がほぼ、固定化の傾向でした。

自由自在にあらゆる食材を使って、たくさんのレパートリーがあった方は、あまりおられませんでした。

 

薬膳は、普通の食材を使うごくごく普通の献立に見えますが、目的をもって食材を配合しています。

目的を持って献立をたてるって、どういう意味だと思いますか?

 

慢性の冷えでお悩みの方なら、原因に気の不足、血の不足があります。

これを改善するために、気を補って同時に血を補う食材を、組み合わせて献立をたてていきます。

 

起こってしまってからでは、もう遅いという不調でも、前もって起こらないように予防していきます。

薬膳は、食べてお薬のように未来に起こりうる不調を予防していけるお食事です。

 

食べれば食べるほど、少しづつ体調がよくなって元気を取り戻せたら、うれしいと思われませんか?

春は、肝がからだの中で心地よく動いていることで不調なく元気に過ごせていけます。

 

今回は、和風ではない半和風の薬膳料理です。

春に優しい食材をたくさん使っています。

 

たらと野菜の落花生風味のスープです。

 

 

【食材】

タラ 気と血を補う

ブロッコリー  胃腸の虚弱を補う

カリフラワー  同じ

にんじん 血を補う

落花生 (粉末) 血を補う

中華スープ

片栗粉

 

【作り方】

タラは、塩少々をふり、水分を取る。

フライパンに少量の油を入れ、さっと両面焼く。

野菜は食べやすく切り、鍋で柔らかく煮る。

中華スープと落花生の粉末を入れ、塩少々で調整する。

片栗粉を溶いてとろみをつける。

 

【体質】

気と血が不足している方

胃腸が虚弱な方

むくみがある方

 

春は肝を大事にして、ゆったりこころを落ち着けて行動していくといい季節です。

仕事などの環境が変わり、気持ちが不安定になりがちならなおさら、料理を一工夫していきましょう。

 

料理の一工夫で、冬のからだから春のからだにうまく順応できます。

思いのほか、春は季節の変わり目でからだから不調のサインが突然出やすくくなります。

 

気を付けていきたいものですね。

 

お読みいただきありがとうございました。