こんにちは。国際薬膳師 体質改善コンサルタント 提中知子です。
春になって、温かくなってくると毎年つくしが見られます。
さっとお湯に通したつくしは、一層苦味が感じられます。
以前、つくしの胡麻和えを作り食べたことがあります。
自然界の植物、食材の味は、全部で6つあります。
つくしのような苦味の食材。
お米のような甘味の食材。
こしょうのような辛味の食材。
わかめのような塩鹹い味の食材。
梅のような酸味の食材。
最後にはと麦のような淡味の食材。
この食材の味は、薬膳ではからだの特定の作用をもたらすと考えます。
たとえば、つくしの苦味は、便通を良くしたり、熱を冷ますはたらき。
お米の甘味は、お腹の消化吸収を良くする気を補うはたらき。
こしょうの辛味は、からだの血行促進をすすめるはたらき。
わかめの塩鹹い味は、かたまりを小さくするはたらき。
梅の酸味は、尿や大事な体液を漏れないように止めるはたらき。
こんなふうに考えると、味ひとつとっても深い意味が隠されていることに気づけますね。
そして、食材の味のはたらきを一つ一つ調べたのは、最先端の医療機器ではないのです。
気の遠くなるほどはるか昔、3千年ほど前の食材学に精通した中国の学者です。
薬膳は、最近注目されている食養生ですが、このように起源ははるか昔。
3千年前も今も、人のからだの構造や、気持ちや感情はさほど変わりません。
ただ、大きく変わったのは、自然界の運行に沿って生活しようする人の考えや生活様式です。
冷暖房完備の生活に慣れきって自然界の中で生かされている気持ちを失いかけていませんか?
3千年前も、今も、春にはつくしが目を出します。
これには深い意味合いがあります。
早春のつくしは、春に多い不調のお薬です。
からだの上半身の赤い湿疹ができたとき、温かい風を受けて便通が硬くなったとき、また、更年期の女性に多くなるほてりの原因の異常な熱を取ってくれます。
つくしは、人のからだには食べ方次第でお薬にもなります。
今年、つくしを見かけたら、きれいなものであればお料理してみませんか?
お湯にさっと通して、からしであえたり、ごまあえにしたり、ほんのり苦味に体が目を覚ますと思います。
春になって、環境が変わることで食欲をなくしたり、気持ちが不安定になっていませんか?
体調のことで、お悩みがあればご相談ください。
国際薬膳師は、漢方薬の処方はできませんが、身近な食材をお薬にし体質改善で不調予防のアドバイスをしています。
ご相談の方は、こちらからお問合せくださいね。
お読みいただき、ありがとうございました。