薬膳で笑顔咲く

自然界の食材の恵みで人の健康を紡ぐ薬膳

光と風で甘い柿よりもさらに甘い干し柿、その不思議な作用は?

こんにちは。国際薬膳師 国際薬膳調理師 提中 知子です。

 

干し柿用の渋い柿をいただき、はじめて、干し柿を作ってみました。

秋の光、空気に触れ、つってすぐに、表面が乾き、少し黒っぽく変化しました。

それを見て、これって干し柿になる第1歩?っと、干し柿をつくるまでの苦労が、もう報われた気がしました。(笑)

 

甘くない渋い柿を、甘い柿以上の美味しさに変化させるのは、秋の光と空気。

でも、これを発見した人は、偶然だったのか、どうか、先人の知恵は素晴らしいですね。

 

むかしから、よく「柿は冷やす」といいますよね。

冷やすから体に良くないと思いがちですが、実は、食べたほうが体がラクになる方もおられます。

 

では、どんな方は、柿を食べればいいのでしょうか?

咳や痰がでる方や、便通が悪い方、皮膚の赤み、口内炎などのある方です。

 

咳が出たり、白い痰、黄色い痰が出たり、皮膚に赤みや口内炎のある方は、からだに不要な熱があるからです。

この熱は、きれいな血をどんどん消耗させますから、からだが冷えるため、早めに柿を食べたほうがいいわけです。

 

干し柿をつっていたとき、背中が熱くなり、「ごほっと」1回咳が少し出たんです。

その時、干し柿がまさに咳を止めることを思い出し、「早く食べたい~」て思ったほどです。

 

咳は外気の乾燥した空気が、口や鼻から入って、肺の中にわるさをします。

だから、咳が出たんです。

咳が1回出ても、肺の中や、からだの中は相当乾燥しているものですよ。

 

もともと女性で、ぽっちゃり体型の方や、痩せ型の方でも、更年期の症状のある方は、肺に、痰が形成されている場合があります。

痰は、高齢の方ばかりでは限りません。

 

痰がからだの肺にある方は、柿をうまく食事に生かすと、痰を小さくし、どんどん体の調子が良くなります。

体調不良があったとき、すぐ薬を飲みがちですが、身の回りを見渡せばどうですか?

柿の性質や効能をうまく体質、体調に合わせれば、それは薬膳になります。

 

秋は、女性にとって不調をきたしやすい季節です。

血不足の体質の方ほど、更年期の症状がひどくなりやすいです。

 

柿も養生の果物に使ってみると良いかもしれませんよ。

薬に頼りきらず、身の回りの食べ物を生かして過ごせば、なんだか気持ちの余裕も生み出してくれる気がします。

 

渋柿を皮をむいて、つる準備待ち

 

およみいただき、ありがとうございました。